Spiga

Best Albums Of 2010 25位〜11位

個人的な2010年ベストアルバムです。今年は沢山の素晴らしい新作に出会えた年でした。来年は今年よりもっと素晴らしい作品と出会えることを願って。



25. Magic Kids
Memphis
[True Panther]



とにかくポップなアルバムでした。昨年後半辺りから顕著にUSインディーシーンに現れてきたサーフロックリバイバル的なものを最も分かりやすく昇華したアルバムがこの「Memphis」でしょう。ビーチボーイズらしさをどこまでも追求して生まれたものがこのアルバムの中にありました。かといって完成されすぎているということは全くなくて1stアルバムらしい初々しさも感じられ、今後のアルバムで大きく化けることが期待されます。とにかく名盤。

ちなみにTrue Pantherでは今年はGirlsの「Broken Dreams Club EP」やCloud Nothingsの「Leave You Forever EP」なども素晴らしかった。Cloud Nothingsは来年頭に新作を出すらしいのでそちらも期待です。Magic Kids好きは絶対気に入るはず。




24. Autre Ne Veut
Autre Ne Veut
[Olde English Spelling Bee]



Real EstateのギタリストDucktailsの活躍もあってか(?)今年グイッと伸びてきたレーベルがこのOlde English Spelling Bee。海外メディアFACT Magazineでは今年のベストレーベルに見事一位に輝き、その存在を世に十二分に知らしめることとなりました。その中でもひときわ光っていたのが、このAutre Ne Veutです。正直言って彼のことを良く知らないのですが、鳴らしている音は近年のチルウェイブやウィッチハウスと言うようなところなのでしょうか?はっきり言って僕はここら辺のジャンルの区別が良くわかってないのですが…。とにかく音を曖昧にするという所に関してはチルウェイブとかが当てはまるのでしょうが、彼がやっているのはあくまでソウル/R&Bがルーツになっているように思えます。その点で言えばHow To Dress Wellとかに音が近いのかもしれません。しかしながらこのアルバムはもの凄く聴きやすいので、例えばHow To Dress WellであったりSalemであったりが苦手だって言う人達にもオススメです。とにかくカッコいいので是非聴いて欲しいです。




23. Spoon
Transference
[Merge]



やっぱりSpoon好きだ、て思う作品でした。ここまでキャリアが長いのに(今作で7作目)常に新しいSpoonを見せてくれる。彼らの作品では今まで退屈したことがありません。この「Transference」もやはり前作「Ga Ga Ga Ga Ga」から一新しています。とくにブラックミュージックの要素が増えましたね。もともとヴォーカルのブリットダニエルさんは生粋の音楽オタクでも知られますが、やはりそう言った音楽の含蓄から出てくるアイディアは凄いなあと感心させられます。前作「Ga Ga Ga Ga Ga」が素晴らしかったこともあって、今作はちょっと地味というか以外に埋もれがちですが、良く聴いてみたらやっぱり名盤だと感じるはずです。#9の“Out Go The Lights”には飛び上がるでしょう。




22. The Morning Benders
Big Echo
[Rough Trade]



個人的ベストトラックの1位にも選ばせて頂いた#1“Excuses”から幕を開けるこのアルバム。個人的にはUSインディー界隈で波に乗っているサーフブームを一区切りさせるかのような出来映えでした。Grizzly BearやFleet Foxesがやりたかったこと、GirlsやThe Drumsがやりたかったこと、この二つの中間を見事に打ち抜いたようなアルバム。どちらの要素も入っていて、しかもそれが中途半端ではなく完全な新しい音になっている所。1stでは特に目立った印象はなかった彼らでしたが、1stの時に既に得ていたポップセンスと新しく得たシーンとの協調、これが見事に重なり合ってとてつもなく素晴らしい仕上がりになりました。Snoozerの1位にもあがってましたし(1位にするには、多少話題性に欠けていたかな?)是非とも聴いて欲しい作品です。




21. Ariel Pink's Haunted Graffiti
Before Today
[4AD]



今年のインディーキングと言っても過言ではないのがこのAriel Pink率いるAriel Pink's Haunted Graffiti。この人2000年初頭から結構勢力的に活動していた人なんですけど、なかなけメディアから高評価を受けてなかったというか、実はインディーシーンでは結構有名だったのですが、いかんせん音がチープだし、ふにゃふにゃしすぎているしでなかなか日の目を浴びなかったんですけど、今作「Before Today」で、ちゃんとスタジオ入ってしっかりレコーディングしたこともあってか(実際音はあんまり変わっていない…笑)、ピッチフォークで9点出るなど、一気に有名になってしまいました。個人的にはインディーの深いところでいつまでも地味にやっていて欲しかったのですが(笑)。実際アリエルピンクのヒットはインディーシーンではもの凄くでかくて、この後に彼のようなテイストを持ったアーティストがどんどん出てきました。そういった意味でもアリエルピンクはインディーシーンを活性化する良い特効薬になりましたね。




20. Frankie Rose & The Outs
Frankie Rose & The Outs
[Slumberland]



初期Vivian Girlsのドラマー(2008年脱退)であり名付け親、さらにはDum Dum Girlsのドラマーでもあり、Crystal StiltsのドラマーでもあるFrankie Roseちゃんの新バンドがこのFrankie Rose & The Outsである。Vivian Girls、Dum Dum Girlsという最近のガールズバンドシーンで重要な二つのバンドの中核を支える役割を満たし、持ち前の美貌(これは趣味分かれるかも)を最大限に活かし、今回はフロントマンとしてその存在感をしっかりと出しています。音に関して言えばどちらかというと、Crystal Stiltsに近いサイケデリックなシューゲイザーを奏でており、勿論Vivian GirlsやDum Dum Girlsにも通じるポップさも兼ね備えている、所謂良い所取りな感じでしょうか。レーベルはThe Pains Of Being Pure At HeartやCrystal Stiltsが所属しているSlumberlandに所属しています。このことからも、この2バンドが好きな方には是非お勧めしたい作品です。




19. Sun Airway
Nocturne Of Exploded Crystal Chandelier
[Dead Oceans]



今年のチルウェイブ・シーンでは、もっとも質の高かった作品であるように思えます。Pitchforkでは、確かAnimal Collective meets The Strokesと評されていて、見たときちょっと苦笑いしてしまったのですが、聴いてみるとなんとなく言いたいことが分かるというか、例えば今年のAvey Tare(Animal Collectiveのパンダベアではない方)のソロ作品で聴ける音に近いのですが、Aveyが鳴らしている音よりはノリ安くキャッチーさがあり、とにかく聴きやすい作品であり、そう言った意味ではストロークスっぽいのかなあと。色々なメディア等でAnimal Collectiveがチルウェイブを本当の意味で生み出したアーティストである、みたいなことが言われていますが、この作品を聴けばその意味が何となく分かる気がします。

他に今年出たチルウェイブのアーティストとしてはBlackbird BlackbirdやClive Tanaka y su Orquesta、Dom、Memoryhouse等素晴らしいアーティストが沢山出ているのでそちらもチェックしてみて下さい。




18. Best Coast
Crazy For You
[Mexican Summer]


夏真っ盛り!なシーズンに出たベサニーちゃん率いる超フレッシュバンドBest Coastの待望の1stアルバムがこの「Crazy For You」です。Best Coastは去年からシングルを数々出していて、そのほとんどがソールドアウトで1stフルレングスデビュー以前から大注目されていたアーティストなのですが、期待に期待していた「Crazy For You」も、全くその期待を裏切ることなく惚れ込んでしまいました。なんと言っても季節に合っていたし、USのシーンにも合っていたし、レーベルもMexican Summerだし売れない訳がないというか、或はキャリアとしては少し長いベサニーの彼氏君率いるWavvesよりも知名度が上がったのではないでしょうか。個人的にはBest Coast、Wavves共に応援したいバンドなのでWavvesの3rd「King Of The Beach」も是非聴いて欲しいです。両者とも猫ジャケが可愛い!




17. Superchunk
Majesty Shredding
[Merge]



待望の9年ぶりになるフルレングスアルバム、そして今までで一番若さ溢れるアルバム。この若さ元気さは一体何処から出てくるんだろうという感じです。見た目はもうおっさんになってしまったMerge RecordのボスMacさんも、声質が劣ることなく、むしろ前よりも声出てるんじゃないか?と思ってしまう程、#1からのSuperchunk節でもはや感無量でした。彼らの他の作品の思い入れもかなり強いのですが、普通にトップ3に入るくらいのクオリティでした。来年2月の来日公演で福岡にまで来てくれるので楽しみでなりません。

90年から活躍しているバンドとしては、今年はThe Magnetic Fieldsの「Realism」なんかも出て、そういったおじさん達が活躍してくれるのはめちゃくちゃ嬉しいことですね。来年はThe Wrensの新作も出るとか?




16. Weekend
Sports
[Slumberland]



#1 Coma Summerを試聴した瞬間から衝撃を受けてしまい、アルバム全体を通して聴いてさらに衝撃。サンフランシスコから突如現れたノイズバンドWeekendのデビュー作「Sports」。Slumberland Records特有のノイズ・シューゲイズ、ギターの音はあまり重なっておらず轟音のギターを鳴らす手法をもっとも聴き手に分かりやすく表現した作品です。冒頭のComa Summerの前奏からジワジワと音圧を上げていき、1:30辺りからの超絶ノイズに深いリバーブエフェクトのかかったボーカルのシャウトが重なり昇天しました。ジャングリーなドラミングはNo Ageを彷彿させ、少しダークな印象を受けるサウンドはCrystal StiltsやA Place To Bury Strangerを彷彿させます。僕にとっての2010年ザ・ノイズ・ロック。これにつきます。何度も痺れさせて頂きました。




15. Phosphorescent
Here's To Taking It Easy
[Dead Oceans]



シンガーソングライターPhosphorescentことMatthew Houckさんの通算5枚目のアルバム。前作「To Willie」からは約1年という短いスパンでのリリースです。元々カントリーミュージックは大好きなのですが、彼で言うならば3rdアルバム「Pride」で見られるような幻想的な世界観が好きで、そう言った音を求めて結構色々なアルバム掘り下げてたりしてました。今作はどちらかというとコテコテのカントリー調の曲がメインなのですが、それでもやっぱり彼の独特の世界観は固持されており、尚かつ最後の曲“Los Angeles”で見られる壮大さは圧巻です。まぁ、渋いですね。あのPerfume Geniusもフェイバリットに上げる彼ならではのグッドソングライティングが味わえる作品です。




14. Spectrals
Extended Play EP
[Underwater Peoples]



僕が今年最も注目していたレーベルの一つUnderwater Peoplesから素敵なアルバム(EP)を紹介したいと思います。Louis Jonesという方のソロプロジェクト(?)Spectralsです。まだアルバムは出していないのですが(他には2009年に4 Songs EPというのを出してるみたいです。)いかんせんこのEPが素晴らしい。めちゃくちゃメロディーラインが好みです。音はとてもシンプルで60年代のポップミュージックにありそうな感じです。このアーティストを何も知らずに聴いたら時代を間違えてしまう程。他にもこのレーベルにはAndrew CedermarkやAir Wavesと言った、素敵なアーティストがいて、両者とも60年代の雰囲気を持っていて、とにかく大好きなアーティスト(2011年頭には両方とも国内盤が出ます!)。聴き手とアーティストとの距離が短く感じてしまう、なんとも親近感のわく音を奏でているレーベルです。ちなみに来年Fat Possumからデビューを果たす夫婦デュオTennisの幻の「Baltimore EP」はこのレーベルから出ています。




13. Woods
At Echo Lake
Woodsist



Woodsist RecordのオーナーであるJeremy Earl率いるWoodsの3rdアルバム「At Echo Lake」。彼の独特のファルセットボイスは少し声を太くしたような今は亡きSparklehorse、Mark Linkousの雰囲気を思い起こさせます。最近のローファイミュージックで良く見られるリバーブを妙にかける手法等、そう言ったシーンをしっかり引っ張りつつ、今まで今ひとつピンと来なかったサウンドも、今作でやっと落ち着いて洗練されたように思います。実際このアルバムにハマりだしたのは結構最近だったので、もの凄く評判が良かった同じくWoodsist所属のReal Eatateとの去年の来日公演に行けなかったのが凄く心残りです。もっと早く好きになってたら絶対行ってたな…(笑)。とにかく名盤ですね。




12. Twin Sister
Color Your Life EP
[Infinite Best]



2010年、一番沢山聴いたEPです。地味と言えば地味なんだけど、全ての音がツボでした。とにかく無駄な音が少なくて多少薄っぺら感がありますが、それでこんなに素敵な雰囲気を出してしまうなんて、素晴らしいの一言です。もうほんと大好きなバンド。恐らく2011年に待望のデビューアルバムを出すのではないかと予想されるので楽しみでなりません。後、このバンドを好きになったもう一つの理由は、とにかくライブが素晴らしいということ。Pitchfork TVにあがっていたライブ映像に何度も鳥肌立たされたので、是非ご覧になって下さい。
Pitchifork TV - Twin Sister Live




11. The Fresh & Onlys
Play It Strange
[In The Red]



世間一般的にはかなり知名度は低いのではないでしょうか?このThe Fresh & Onlysというバンドは、この「Play It Strange」が3rdアルバムになります。前作までは、WoodsやReal Estateと同じWoodsistからのリリースでしたが、今作は心機一転、In The Redに移ってのリリースとなっています。In The Redといえば、The Dirtbombs、The Deadly Snakes、Black Lips、最近ではVivian Girlsや今は亡きJay Reatardもリリースをしていることから分かるように、かなりガレージ臭の強いレーベルです。そしてこのThe Fresh & Onlysも今作では泥臭いサイケ・ガレージをベースにしています。僕個人としては、このバンドを一発で惚れ込んだ所は、その泥臭さを持ちつつも、それをもの凄く爽やかなポップに昇華しているところでした。恐らく本人達は意図してはいないと思いますが、こんなにも泥臭いはずなのに何故キャッチーで耳に残るメロディーなんだろうと。とにかく見所満載のアルバムです。




Best Tracks Of 2010 10位〜1位

10 - Sufjan Stevens: "Impossible Soul"
includes The Age Of Adz [Asthmatic Kitty]
曲が長すぎるので記載を割愛します。25分もの間に今の彼の才能がほとんど全て入り込んでいます。とにかく凄い。終わった瞬間に溜め息を漏らす程の良曲です。

9 - Superchunk: "Rosemarie"
includes Majesty Shredding [Merge]
Superchunk - Rosemarie by okannie

8 - No Age: "Chem Trails"
includes Everything in Between [Sub Pop]
Chem Trails by subpop

7 - The Tallest Man On Earth: "Love Is All"
includes The Wild Hunt [Dead Oceans]
13 the tallest man on earth- Love is All by alfredico

6 - Magic Kids: "Hey Boy"
includes Memphis [True Panther]
Magic Kids - Hey Boy by stuart_matador

5 - Twin Sister: "Lady Daydream"
includes Color Your Life [Infinite Best]
Twin Sister "Lady Daydream" by AnnaVictrola

4 - Free Energy: "Dream City"
includes Stuck on Nothing [DFA]
Free Energy - Dream City by MakerooM

3 - Deerhunter: "Helicopter"
includes Halcyon Digest [4AD]
Deerhunter - Helicopter by Freedom Or Death

2 - Ducktails: "Hamilton Road"
includes Hamilton Road 7" [Olde English Spelling Bee]
Ducktails - Hamilton Road by azabalegui

1 - The Morning Benders: "Excuses"
includes Big Echo [Rough Trade]
The Morning Benders - Excuses by The Dope Stop

以上です。最後まで見て下さった方お疲れさまでした。1位は色々迷ったんですけど、なんだかんだでUSインディーシーンの良い所取りで尚かつ新しいものに昇華してしまった、The Morning BendersのExcusesには適わないということで、この曲に決めました。ぶっちゃけThe BooksのBeatiful PeopleやCaribouのSwim等の名曲も入れたかったのですが、あえて自分らしさに追求したランキングになってます。そして2010年ベストアルバムの方ですが、まだ聴けてなくて気になっているアルバムが幾つかあるのでそれが届いてから更新しようと思います。それではご清聴ありがとうございました。

Best Tracks Of 2010 20位〜11位

20 - Phosphorescent: "Los Angeles"
includes Here's to Taking It Easy [Dead Oceans]
Phosphorescent - Los Angeles by handsomemusic

19 - The Clientele: "Jerry"
includes Minotaur EP [Merge]
The Clientele - "Jerry" by OctopusWindmill

18 - Women: "Narrow with the Hall"
includes Public Strain [Jagjaguwar]
Women - Narrow With The Hall by Ragged Words

17 - Beach House: "Zebra"
includes Zebra 7" [Sub Pop]
Beach House - Zebra by purpleplaid

16 - Spoon: "Out Go The Lights"
includes Transference [Merge]
SPOON - Out Go The Lights by MICHOVELEZ

15 - Cloud Nothings: "Leave You Forever"
includes Leave You Forever [True Panther]
Leave You Forever by truepanther

14 - Girls: "Heartbreaker"
includes Broken Dreams Club [True Panther]
Girls - Heartbreaker by LittleCoconut

13 - Perfume Genius: "Perry"
includes Learning [Matador]
Perry by TurnstileMusic

12 - Ariel Pink's Haunted Graffiti: "Round and Round"
includes Round and Round 7" [4AD]
Ariel Pink's Haunted Graffiti: Round and Round by theharro

11 - Happy Birthday: "Girls FM"
includes Happy Birthday [Sub Pop]
Happy Birthday - Girls FM by subpop

Best Track Of 2010 30位〜21位


30 - Surfer Blood: "Floating Vibes"
includes Astro Coast [Kanine Records]
Surfer Blood - Floating Vibes by HighVoltageMusic

29 - Toro Y Moi: "Blessa"
includes Causers Of This [Carpark]
Toro Y Moi - Blessa by wereofftherails

28 - The Walkmen: "Stranded"
includes Lisbon [Fat Possum]
The Walkmen - Stranded by statemagazine

27 - Wavves: "Baby Say Goodbye"
includes King Of The Beach [Fat Possum]


26 - Wild Nothing: "Golden Haze"
includes Golden Haze [Captured Tracks]
Wild Nothing - Golden Haze by statemagazine

25 - Miniature Tigers: "Rock & Roll Mountain Troll"
includes Fortress [Modern Art]


24 - Big Troubles: "Freudian Slips"
includes Worry [Olde English Spelling Bee]
Big Troubles - Freudian Slips by jtweeten

23 - Vampire Weekend: "Giving Up The Gun"
includes Contra [XL Recordings]
08. Giving Up The Gun - Vampire Weekend by RowanSmith1

22 - Sun Airway: "Put The Days Away"
includes Nocturne Of Exploded Crystal Chandelier [Dead Oceans]
Put the Days Away by Sun Airway

21 - Best Coast: "Our Deal"
includes Crazy For You [Mexican Summer]
Best Coast - Our Deal by musicmule


Best Track Of 2010 40位〜31位


40 - Andrew Cedermark: "Moon Deluxe"
includes Moon Deluxe [Underwater People]
Andrew Cedermark - Moon Deluxe by Sleuth79

39 - Joanna Newsom: "Occident"
includes Have One on Me [Drag City]


38 - Memoryhouse: "To the Lighthouse"
includes The Years [Arcade Sound Ltd.]
Memoryhouse - To the Lighthouse by myfatherisjapanese

37 - Belle and Sebastian: "Sunday's Pretty Icons"
includes Write About Love [Rough Trade Records]


36 - Coma Cinema: "Sucker Punch"
includes Stoned Alone [Self Released]
Sucker Punch- Coma Cinema by dangervillage1

35 - The Magnetic Fields: "You Must Be Out Of Your Mind"
includes Realism [Nonesuch]
You Must Be Out Of Your Mind - The Magnetic Fields by musicismyhappiness

34 - Spectrals: "Chip A Tooth (Spoil A Smile)"
includes Extended Play [Underwater People]
Spectrals - Chip A Tooth (Spoil A Smile) by ginoballon

33 - Tennis: "Baltimore"
includes Baltimore/Cape Dory 7" [Underwater People]
Tennis - Baltimore by Nialler9

32 - The New Pornographers: "Silver Jenny Dollar"
includes Together [Matador]


31 - Velvet Davenport: "When You Are Out"
includes White Blue [Moon Glyph]
When You Are Out - Velvet Davenport by livkend

Best Tracks Of 2010 50位〜41位


2010年、個人的に良く聴いた曲を50曲に絞ってランキングにしてみました。50位から順にお送りします。それではどうぞ!

50 - Cults: "Go Outside"
includes Go Outside 7" [Forest Family Record]
Cults - Go Outside by Hipstersw/kids

49 - Weekend: "Coma Summer"
includes Sports [Slumberland]
Weekend "Coma Summer" by Slumberland Records

48 - Gobble Gobble: "Lawn Knives"
includes Lawn Knives / End of Days 7" [Royal Rhino Flying Records]
Gobble Gobble - Lawn Knives by Electrocorp.fr

47 - Grass Widow: "Shadow"
includes Past Time [Kill Rock Stars]
Grass Widow - Shadow by killrockstars

46 - The Pains Of Being Pure At Heart: "Heart In Your Heartbreak"
includes Heart In Your Heartbreak / The One 7" [Slumberland]
The Pains of Being Pure At Heart "Heart In Your Heartbreak" by Slumberland Records

45 - White Denim: "Home Together"
includes Last Day Of Summer [Self Released]
White Denim: home together by Speaker Snacks

44 - Land Of Talk: "Quarry Hymns"
includes Cloak and Cipher [Saddle Creek]
Land of Talk + Quarry Hymns by BrianAgustin

43 - Seapony: "Dreaming"
includes Dreaming [Bandcamp]
Seapony - Dreaming by neumagazine

42 - Hotel Mexico: "It's Twinkle"
includes His Jewelled Letter Box [Second Royal]
Hotel Mexico - Its Twinkle by Second Royal Records

41 - Teenage Fanclub: "Baby Lee"
includes Shadows [Merge]
Teenage Fanclub - Baby Lee by dtamba

The War On Drugs / Wagonwheel Blues

近年、Antony & the Johnsons、Here We Go Magic、jj、Yeasayer等の良作のリリースが続くSecretly CanadianSecretly Canadianと言えば、米北東部インディアナ州ブルーミントンを拠点とし、Oneida、Okkervil River等のJagjaguwar、Dirty Projectors、The Tallest Man On Earth等を輩出し近年勢力を上げているDead Oceansと姉妹型レーベルというユニークな戦略で地位を獲得してきたレーベルであり、現在のUSインディーの土壌を支えているレーベルの一つであるが、そのレーベルの中で(個人的に)今最も注目をしているのが、フィラデルフィアを拠点として活動しているThe War On Drugsである。

The War On Drugs、このレーガン大統領の麻薬戦争政策からも取られたと思われるバンドの2008年にリリースされた1stアルバム『Wagonwheel Blues』がもの凄く良いので紹介したいと思う。『Wagonwheel Blues』というタイトルからも想像できるように、このアルバムは最高のロード・トリップ・ミュージックである。一曲目のArms Like Bouldersの冒頭から歪んだハーモニカが鳴り響き、ギターが絡み合い、所謂カントリー調の展開で幕を開ける。The Bandを彷彿させると言っても過言ではない古風な趣のある深く染み渡るメロディに胸は踊りだす。この要素だけでも十分に素晴らしいバンドと言える。しかし、それだけではない。このバンドが明らかに他のカントリーバンドと一線を画している点は、現代的なサイケデリアの匂いをしっかりと漂わせてくる点にある。これが彼らのアイデンティティを確立している点、つまり彼らを単に良質のカントリーバンドであるとは断定できないのである。

彼らの中でサイケのスパイスを与えている重要人物がギターやトランペット、プロデュースで参加しているKurt Vileであろう。彼の音楽を聴けば一目瞭然であると思うが、彼ならではの淡い哀愁あるギターのリフが、このアルバムに明らかにインパクトを与えている。そしてそれにAdam Granducielの批判的ではあるが、決して押し付ける訳ではない優しい歌詞と歌声が絡み合い、それが最高のハーモニーを生み出しているのだ。まあKurt Vileが好きな人にとってはそれだけで買いなアルバムである。とりあえずアルバムの1、2曲目を貼っておくので聴いてみてください。

The War On Drugs / Arms Like Boulders

The War On Drugs / Taking The Farm

そしてなんと今月(11月)の頭に彼らの新作EP『Future Weather』がリリースされている。このEPもまたまた最高なので、その中からも一曲どうぞ。

The War On Drugs / Coming Through




Coma Cinema: Best New Artist

Best New Artist / Coma Cinema
僕が今最も注目している新人を上げていくコーナーBest New Artist!今回は記念すべき第一弾でお送りします(笑)。
さてさて、そんな今最もホットなアーティストに抜擢されたのは、コロンビアで活動中のMat CothranによるソロプロジェクトであるComa Cinemaです。来年には待望の新作『Blue Suicide』をリリース予定とのことで、まずはそのアルバムに収録される”Buisiness As Usual”と”Hell”をお楽しみください。
Coma Cinema - Business As Usual by White Guys With Beards
05 - Coma Cinema - Hell by statemagazine
基本的にスロー〜ミドルテンポで構成されている楽曲が多く、宅録感まるだしのローファイ・サウンドかつ壮大な展開の調和が上手く取れていて、初期のOf Montrealのようなポップさを彷彿させます。

ちなみに過去の作品は彼のホームページから全てフリーダウンロードできます。Wonder Beard Tapesという彼らの所属するレーベル(?)の紹介文を見てみても、さまざまな海外サイトからの評価の高さを知ることができます。90年代のエレファント6にいてもおかしくない、とってもキュートかつクールなバンドなので是非とも聴いてみてください。

Coma Cinema - Flower Pills from Mat Cothran on Vimeo.


Coma Cinema - Blissed from Tyler T Williams on Vimeo.


Coma Cinema - Sucker Punch from MAGIC CHILL on Vimeo.


ちなみに以前紹介したFoxes In Fictionとの共同プロジェクトでComa Foxesというユニットもやっているようです。こちらもどうぞ。
Coma Foxes - School Night by pippsta


Tapes 'n Tapes: New Song "Freak Out"

Tapes 'n Tapesの3rdアルバム『Outside』が来年(2011年)1月11日にリリースされることが、先日アナウンスされました。その中からの新曲”Freak Out”がとても良いので聴いてみてください。フリーダウンロードもできます!
Freak Out by tapesntapes


彼らTapes 'n Tapesといえば、2005年にリリースされた1stアルバム『The Loon』がネット上で話題となり、2006年にMySpaceの人気インディー・バンド投票で第1位に輝くなどの話題を呼んだバンドです。当時あたりから、ネット上で人気が起こり海外メディア等を介して人気が出るというインディー・バンドが増えてきていて、後に出るClap Your Hands Say YeahやArctic Monkeys等の先駆けとなったバンドでもあります。

彼らの特徴といえば、一言で言うなら、いかにも”USインディー”らしい音を奏でると言うのがいいでしょうか…(笑)。上手く言い表せないですけど、アルバム全体を通しても色んなジャンルの要素が詰まっていて、それを彼らの大好きなウィルコ、ペイブメント、ピクシーズのようなアメリカらしい音に昇華した感じですかね。とにかくUSインディー・ファンには絶対に聴いておいて欲しいバンドの一つです。『The Loon』から何曲かこちらで試聴できます。特に”Omaha”は必聴です!
The Loon by tapesntapes
個人的に”Manitoba”という曲もオススメなので是非音源手に入れて聴いてみてください。

そして2008年には2ndアルバム『Walk It Off』をリリース。デビュー作に比べると大分過小評価気味(そんなことはなく全然名作です!)な作品ですが、これもまた試聴できますので、是非。相変わらず一つのジャンルに絞れない多彩な音を奏でる作品です。1st気に入った人は絶対気に入るはず!
Walk It Off by tapesntapes

”Time of Songs”とか良い感じのワルツで構成されていて名曲ですヨ。

なんというか彼らの音楽性って掴みにくい印象があって、色んな音楽聴いてるんだろうなーと。それでいて今自分たちがしたいことを、はっきりと一つの楽曲に詰め込んでそれがリスナーに直球で伝わってくる。それがとても分かりやすくて、そしてノリやすくて良いんです。USインディー・ロックの良い所を全て詰め込んじゃった感じ。個人的にはずっと応援してたいバンドですね。

ちなみに残念ながら現在は音源が入手困難な状況でCDでの購入は海外から取り寄せないといけないみたいです。LPであればAmazonからも購入できます。まぁ、そこらへんの中古屋で良く見かけますので、そちらで入手するのが良いかもしれません。




Hotel Mexico / His Jewelled Letter Box

ここ数年、海外のメディアから日本のバンドがフューチャーされるということは実に稀なことであった。新しいアイディアが求められる今の音楽シーンで、日本のバンドは昔から模倣のバンドというステレオタイプを持たれているせいなのか、ほとんど日本の音楽は敬遠されていた。ただ、京都で生まれたこのバンドには、そのようなステレオタイプを払拭する、才能とセンスに溢れていたのである。

京都府出身の6人組バンドHotel Mexicoは、同じ大学のバンドサークルで結成されたエレクトロ・バンドである。結成時は4人編成であったが、その後2人が加入し今の編成となった。メンバーの石神と菊池は、バンド結成前からそれぞれDJをしており、主に最近(2009-2010)のアメリカ・インディー・ミュージックに多大な影響を受けているようだ。そして京都発のSecond Royal Recordsから今年8月、1st EPとなる『His Jewelled Letter Box』をリリース。この発売前後に海外の影響力の強いインディー・ブログDon't Die WonderingPinglewood20jazzfunkgreats、等に紹介され、後にAltered ZonesPitchforkにまで記事が上がり、一躍海外での評判を上げたのである。

彼らのサウンドの特徴はチルウェイブとも比較される脱力感のあるボーカルにグイグイ絡んでくるベースラインやドラム。妙なエフェクトのかかったセンス溢れるギター、シンセ。そしてなんと言ってもこれらの音がバンドとして、しっかりとしたグルーヴ起こしているところに魅力がある。スペインのデロレアン(Delorean)に最もサウンドとしては近いだろうか。前にも一度上げたが彼らの出世曲"It's Twinkle"をとりあえず聴いて欲しい。決して英語の発音は良いとは言えないけれど、そんなことを忘れさせてくれるくらいグルーヴィな曲である。
Hotel Mexico - Its Twinkle by Second Royal Records

Hotel Mexicoが海外に反響を呼んだことによって、今日本の音楽が海外に再評価されているといっても過言ではないかもしれない。現にあふりらんぽ(Afrirampo)の新作は海外ブログRaven Sings The Bluesに紹介され、最近Second Royal Recordsからカセットをリリースすることになった兵庫出身のFriendsThe Road Goes Ever Onに紹介され、話題になっている。勿論、インターネットによる情報のフラット化により、気軽に海外のインディー・ミュージックを聴き易くなったことで、日本の音楽が海外のリスナーに触れられる機会も増えたのだろう。実際にその結果が目に見えて現れている今だからこそ、Hotel Mexicoのヒットが日本の音楽を世界に広める突破口となっていけばいいなあとしみじみ感じている。





Radiohead Syndrome

日本の音楽メディアCoockiesceneで、読者が自由に投稿できるコーナーがあって、そこで上がってる特集の中に「Radiohead Syndrome」という特集があり色々な人達の彼らに対する解釈を読むことが出来た。『Kid A』を始めとした傑作の数々の中で彼らが世に与えた影響に対する”解釈”は十人十色で、そういった意味ではミュージシャンだけではなく、僕達リスナーにまで、「純粋」に音楽を聴いて、「純粋」に解釈をさせてくれる素晴らしいバンドであるということを再確認させられた。
http://www.cookiescene.jp/the-kink-controversy/index.php

こういうのを読んでいると、なんか無性に興奮してくるというか、なんと言っても僕が本格的に音楽漬けになってしまったキッカケは確実にレディオヘッドのおかげであるので僕も投稿しよう!とか思ってたんだけど、なんていうかクッキーシーンってデカいサイトだし、投稿してみたけど乗らなかったら恥ずかしい(笑)。そして最後の投稿からも3ヶ月近く経っていて今更感剥き出しなので、ブログの方に書いてみることにした。基本的に普段書いてるレビューとかは書きながら考えていることが多くて、まとまってない文がほとんどなんですが、今回は真面目に書いてみようと思います。多分まとまらないけど(笑)。


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僕がレディオヘッドに出会った頃は既に『Hail to the Chief』までリリースされていて、初めて聴いたアルバムがそれである。そして紛れもなく僕の青春だった。こんなこと書くと暗い人間と思われてしまうか もしれないが、決してそんなことはなく僕は彼らを一つのアーティストとして尊敬していただけにすぎない。

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90年代、CDの大幅な普及により発生した商業ロックバンド達、彼らは全てのインディー・バンドの敵であった。いや、或は嘲笑の対象だったかもしれない。ペイブメントは「音楽シーンはイカレてしまってる、新しいバンド、新しいバンド、どれも同じだ。」と歌い、スマッシング・パンプキンズやストーン・テンプル・パイロッツを名指しで批判したりもした。インディー・ロッカー達にとっては、そういったバンド達が創造性に欠け、何よりも音楽を楽しむという本来のあるべき姿、それを忘れてしまったかのように思えたのかもしれない。

そして紛れもなくレディオヘッドも、商業的に売れに売れていた。トム・ヨークの自己嫌悪に溢れる詩、当時のオルタナティヴ・ロックに通じる歪んだギター、全てが当時のリスナーの胸を打った。そして『OK Computer』。このアルバムで彼らは自らのキャリアを確固たる地位へと伸し上げたのである。この明らかに他のメジャー・バンドと一線を画す実験的なアルバムが売れたにもかかわらず、世間では商業ロックが旋風を巻き散らす。ついにこのアルバムを境に彼らはロックをやめてしまう。

「ロックなんてゴミくずだ。」

そうトムが言い放ち、2000年『Kid A』をリリースする。これは全ての商業ロックに対するアンチであり、啓示であった。それにも関わらず、僕はこのアルバムを聴いて、寧ろ彼らの音楽に対する情熱、つまりロックを感じた。彼らは結局は音楽とは切り離せない何かで繋がっていて、彼らの心の中にある揺るぎないロックという信念が、それに対する矛盾と格闘をしていたように見えた。そんな中で僕にはトムがロックそのものに対してゴミくずであると言ったとは到底思えない。僕には「全てがあるべき正しい場所に」というフレーズは”音楽”そのものに対して向けられている気がしてならないのだ。

さて、本題に戻るが、結局レディオヘッドは、『Kid A』で終わってしまったのか?今彼らの繋いだはずのバトンは誰が持っているのか?という問いに対しての答えは『In Rainbows』が与えてくれたと解釈している。僕が初めて彼らの新作を待ち望んで手にしたアルバムである。

”It's up to you”とサイトに書かれ、自分で好きに値段を決めて音源を落とすことが出来るシステム。この革新的な音源供給により、現在bandcampというmp3による音源供給サイトによって、誰でも”It's up to you”で音源をアップロード、ダウンロードできるようになるまで時代は進んでいる。僅かであるかもしれないがインディーとメジャーの情報格差は縮まってきているし、少なくともリスナーがインディー・ミュージックを手にする手段は増えた。つまり彼らは自分たちが意図せずとも、インディー界、いや音楽業界全体に影響を及ぼしているのだ。

総じてレディオヘッドは全てのインディー・ロッカーの抱える不満、ストレス、そして音楽を鳴らす喜びを代弁し、世に伝えていく力を持っている。何故なら彼らも元々は音楽オタクの集まるインディー・キッズ達の一つであり同じような不満や、音楽に対する情熱を持ったバンドであったのだから。僕はレディオヘッドは終わったとは思えない、少なくとも僕らがそう断定はできない。終わる時は彼らが終わらせる。そして彼らが持っているバトン、それは必然的に彼ら自身が持ち続けるのだ。新しいシーンが起こるとしたら、それはまた別のバトン。そして、それを今持っているアーティストは現実に存在しているではないか。

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Everything In Its Right Place




Memoryhouse Cover "When You Sleep"

In My Room: Memoryhouse "When You Sleep" from Yours Truly on Vimeo.

Arcade Sound Ltd.でもおなじみのMemoryhouse。彼女達が海外ブログYours TrulyとのイベントでMy Bloody Valentineの"When You Sleep"のカバーをしています。あのシューゲイズギターサウンドがピアノの音で綺麗に洗練されていて、Memoryhouseらしい感じに昇華されています。名カバーなので是非。

ちなみにMemoryhouseの今年出た「The Years EP」はココからフリーダウンロードできます。

一応本家の方も。




White Denim / Last Day Of Summerをダウンロード

テキサスはオースティン出身のインディーロックバンドWhite Denimの3rdフルアルバム「Last Day Of Summer」がなんと彼らのホームページからフリーでダウンロードできます。

White Denimといえば、サイケデリックな展開が印象的なロックバンドですが、海外のインディーロックを紹介している超有名ブログ「Gorilla vs. Bear」でも大きくフューチャーされていることで有名です。その証として彼ら(Gorilla vs. Bear)のLast.fmの総合チャートでPanda Bear、Burial、Beach House等を抑えての堂々の1位に輝いています。日本での認知度は低いですが、海外のアングラシーンではかなり人気があるようです。

そんな中で通算3枚目となる今作「Last Day Of Summer」のフリーダウンロードでの提供には驚かされました。実際に聴いてみると、今までの作品より聴きやすい内容になっており、これは日本でも火がつくかもという感じ。絶対に聴いて欲しい作品です。そして気に入った方は是非ダウンロードリンクの下にある「Support」のリンクから彼らに小銭を投資をしてみましょう。まずは聴いてみてください。
White Denim: home together by Speaker Snacks
White Denim: through your windows by Speaker Snacks


White Denim's Web Site



No Age / Everything In Between

最近の音源のデータ化進行により、音楽という文化、ジャンル、そして音楽それ自体が肥大化していて、リスナーである私達は一体どの音楽を聴けば良いのか、それを探すのに苦労する世の中になったと考える人も多いでしょう。

実際に最近のシーンの移り変わりは激しい。2年前までに顕著であったローファイノイズポップシーン。日本ではニューゲイザーだのグローファイだの様々な呼ばれ方をした、この新しいジャンルですが、近頃では西海岸のサーフロックブームに完全に飲み込まれている感が否めません。

そんな中、このLA出身の二人組バンドNo Ageも前作「Nouns」により世間にローファイノイズ文化を植え付けた立役者であり、彼らも2008年、その当時主流であったローファイ感溢れるノイズを全面的に押し出した「Nouns」により、いわばシーンに乗っかった形で、その名を世間に轟かせ、確固たる存在へとのし上がったのです。しかし今作の「Everything In Between」、これを聴いて、彼らのノイズの必然性、それがシーンという括りに含まれないこと、一線を画していることに気づかされてしまいます。

それを証明するのが、今回のアルバムに顕著である、あらゆるノイズの融合。サンプリングノイズや生音のノイズを組み合わせ、それを彼ら特有のパンキッシュでポップなメロディーに昇華しています。ノイジーさを全面に押し出した前作よりは、音は落ち着いていて、楽曲はポップで聴きやすいメロディーが多い。これらの変化は明らかに時代に順応した変化というよりは、自分たちとの戦いにより起きた変化です。彼らは西海岸で広がってるシーンを横目でチラリと見ながら、自ら出した前作「Nouns」に挑み、そして見事にその壁を越えることに成功しました。まずはそれを証明する先行シングルGlitterをお聴きください。
No Age - Glitter by subpop

結局彼らは今作「Everything In Between」により、シーンからの脱却をとげることに成功しました。自分たちは自分たちの場所で鳴らしたい音を鳴らしているというプライドや使命感なるものを、彼らの知的でちょっとひねくれた音や歌詞の中から感じることが出来ると同時に、これが次作へ繋がる一歩であるということも、私達にほのかに匂わせてくれます。理屈抜きで良いアルバムなのでオススメです。是非!





GOBBLE GOBBLE

このバンドがかっこいい!特集です。その名もGOBBLE GOBBLE!もの凄くガツガツしてる雰囲気が漂うバンドですが、その名の通りエッジの効いた鋭いサウンドを鳴らすダンスポップバンドです。個人的にはSleigh Bellsを更に鋭く、更にボーカルを男らしく(というかただ男性ボーカルなだけなんですけど…笑)した感じ。とてもクールなバンドです。

そしてなんとほとんどの曲をフリーダウンロードできるというサービス旺盛な人たちなんです。とにかく彼らの名曲を一曲聴いて、その後早速フリーダウンロードしに行きましょう!
Gobble Gobble - Lawn Knives by OlsonCaleb

ダウンロードはコチラです→GOBBLE GOBBLE BLOG

また更にBathsや、以前紹介したTeen Daze等と一緒にHeart Music Groupというものを作り、彼らを含んだ6人のバンドによるコンピレーションアルバムを作成!これもまたフリーダウンロードできるので是非どうぞ!
Heart Music Group


Hotel Mexico: "It's Twinkle"

今日紹介するバンドは日本は京都出身のエレクトロバンド”Hotel Mexico"です。日本のバンドでは久しぶりに海外メディアPitchforkのForkcastに取り上げられて話題奮闘中な彼ら。そんな彼らですが来たる8月16日にニューアルバム「HIS JEWELLED LETTER BOX」をリリース。その1曲目でもある"It's Twinkle"という曲がとても良いので乗せておきます。

Hotel Mexico - Its Twinkle by Second Royal Records

Deloreanを彷彿させる幸福感に満ちた演奏。日本人離れしたセンス。どれをとっても一級品なので、彼らのニューアルバムが楽しみすぎます!ちなみにSecond Royal Recordからの発売となっているようなので是非チェックしてみてください。

ちなみにコチラはアルバムには未収録ですが、彼らのニューソングだそうです。これも良い!
Hotel Mexico - Do you Do you HAIA by Second Royal Records

どちらの曲もフリーダウンロードできるので気に入ったらダウンロードボタンを押してみましょう!