Spiga

Jimmy Eat World / Clarity


皆さんはエモというジャンルについてどのような先入観をお持ちだろうか?2000年代にメジャーチャートで大ブームとなったこのジャンルは、所謂メロコアとして知られていると思う。メロコアと聴くと、やはり音楽を多少掘り下げている人たちにとっては、余り内容の少ない似通った作品が多いためか、少なからず好印象持っていないだろう。

こうした2000年エモの立役者(決して皮肉ではない)であるバンド、Jimmy Eat World。このバンドに興味を持ち出したのは彼らの3rdアルバムである『Clarity』を聴いてからである。僕ははっきり言ってこのアルバムを聴いていないJEWフリーカーは、彼らの才能の10分の1も知らないと言っても過言ではないと思う。

彼らの3rdは聴いてみたらわかるが、一つ一つの音がとても洗練されていて透明感溢れるアルバムである。デスキャブの『The Photo Album』や、Sunny Day Real Estateの3rdにも通じるサウンドは、90年代に生まれた初代エモに影響を受けている。エモというジャンルの原点は、決してメロコアというものではなく、むしろその逆で、奇麗なアルペジオが印象的である。感覚的には元気さ一杯のメロコア的エモーショナルではなく、一人寂しい夜などに静かに泣き叫ぶエモーショナルである。2000年以降のJEW好きよりもデスキャブ好きに薦めたいアルバムである。




Jimmy Eat World / Lucky Denver Mint

ちなみに次のアルバムからはメロコア全開です。僕は好きだけど(笑


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